2022年6月20日からドローンにリモートIDを搭載することが義務化されます。
リモートIDは車で例えるとナンバープレートのような物です。なのでリモートIDを取り付けていないドローンには重い罰則があります。
「手持ちのドローンにリモートIDを取り付けたら済む話でしょ?」と思うかもしれませんが、リモートIDの価格がとんでもなく高くて手軽に購入できる商品とは言いづらいです。
そのお値段なんと43560円(TD-RIDの場合)
リモートIDが高すぎる
リモートIDの1個当たりの値段が43560円です。もしドローン5台に取り付けようとすれば計20万円越えだということです。安く買えるドローン本体より高いと話題になっています。
リモートIDに43560円も出すなら新品で5万円で買えるDJI Mini 2(リモートIDを内部搭載予定)を買った方が賢明かもしれませんね。
リモートIDを搭載する最安値ドローン
今現時点でリモートIDを内部搭載(次期アップデートで対応予定)している一般向けのドローンはDJI製の6商品だけです。
その中で最安値で買える商品がDJI Mini 2です。
リモートIDを内部搭載するドローンの相場は10万円以上と言われています。なので新品5万円台でリモートIDを内部搭載するドローンは恐らくこの機種だけになるのではないかと思われます。
今後DJI Mini 2の買い占めが起こる可能性もあるのでお早めにどうぞ。
某フリマサイトでは既に中古の物が6〜8万円で取引されています。中古の価格が10万円台に上昇する可能性もあるのではないかと懸念しています。
リモートIDだけの価値で43560円もあるわけですから、DJI Mini 2(リモートID搭載予定)が中古で10万円を超えたとしても驚きはありませんね。
リモートIDとは?
そもそもリモートIDとは何かを解説します。
リモートIDは飛行中のドローンの登録情報を電波に乗せて発信する送信機のことです。
警察官や航空局はリモートIDから発信された電波を受信して国土交通省の登録データを照会することで違反がないかを把握します。
以前までは事故やトラブルが起こった後でないと違反者を取り締まることができませんでしたが、リモートIDの装着義務化により事故が起こる前でも機体や操縦の違反がないかを取り締まることが可能になります。
リモートIDから個人情報が漏洩する危険性は?
リモートIDを取り付けたドローンから送信される情報は登録記号、製造番号、位置情報・速度・時刻、認証情報です。
「個人情報を含む情報は発信されない」ということになっていますが、もしハッキングされた場合はどうなるのでしょうか?
もちろん警察官や航空局だけに情報が渡るのであれば問題ないのですが、悪意ある第三者が飛行中のドローンの情報を盗むリスクもあるのではないかと懸念しています。飛行中のドローンから情報が随時発信されているので、電波を傍受されて悪用されるケースもないとは言い切れません。
リモートIDは機体の情報を1秒間に1回発信する設定になってます。もしドローンがハッキングされれば1秒間に1回個人情報を撒き散らしてしまうという考え方もできます。
うーん、セキュリティー対策が万全と言われてもIT分野に弱い日本なので不安はありますね..
リモートIDから個人情報は送信されないとはいっても、ハッキングされた場合に個人情報が漏洩するリスクはあると思います。
リモートIDが機体の情報を1秒間に1回発信することにも不安を感じます。ハッキングされた場合に個人情報も1秒間に1回発信してしまう危険性があるのでは?
果たして日本政府は我々の大事な個人情報を大事に取り扱ってくれるのでしょうか?
リモートIDに関する疑問
リモートIDにはどんな種類がありますか?
ドローン本体に組み込まれた内蔵型とドローンの外側に取付ける外付け型の2種類があります。
外付けのリモートIDは高額で場合によってはドローン本体よりも高いです。
リモートIDが内蔵されているドローンを買った方が賢明かもしれないです。
なぜリモートIDは無料じゃないのですか?
私もそこに疑問を感じています。
リモートIDの取り付けが任意であれば有料であっても仕方がないと思いますが、義務化されてリモートIDを有料で買わなければいけない今現在の状況に納得できません。
しかもリモートIDの価格が高すぎます。場合によってはドローン本体の値段よりも高いことに驚きを隠せません。
リモートIDを付けずに飛行させてもいいですか?
6月20日からリモートIDの装着が義務化されました。
リモートIDを装着・起動させずに飛行させた場合に罰則があります。
リモートIDを内部搭載しているドローンを購入するか、外付けのリモートIDを購入してドローンに取り付けてください。
リモートIDにGPS機能は備わっていますか?
位置情報確認のためGPS機能が内蔵されています
リモートIDを悪用される危険性はありませんか?
私も不安に感じています。
リモートIDを搭載したドローンから位置情報が送信されるため、悪意ある第三者に傍受された場合にどうなるのか?そこが疑問に思います。
個人情報が漏洩してからでは遅いので、リモートIDのセキュリティー対策の詳細についてもっとオープンにして欲しいですよね。
バッテリーを消費するのでリモートIDの電源をオフにして飛行させても良いですか?
必ず電源をオンにした状態で飛行させてください。
ドローンにリモートIDを搭載し情報を発信させることが義務化されました。
リモートIDを搭載しなかった場合、誰に対して罰則がありますか?
ドローンの所有者が罰則の対象となります。
ドローンの所有者とリモートIDの所有者が異なる場合はそのリモートIDを取り付けたドローンの所有者が罰則の対象になります。
ドローンの飛行中にリモートIDが意図せずに壊れて情報が発信できなくなった場合でも違反行為に該当しますか?
リモートIDの発信情報の遮断が意図的でなくても航空法違反に問われる可能性があります。
飛行前にリモートIDの故障がないかを確認した上でドローンを飛行させてください。
リモートIDを自作した方が安い?
リモートIDの価格が高いので、自分で自作する方も増えています。
ただし、流通の少ない材料の調達や専門の知識(プログラミング等)が必須で制作するのに膨大な時間がかかります。
「お金=時間(タイムイズマネー)」と考えた時に、やはり市販のリモートID、もしくはリモートID搭載のドローンを買った方が無難で賢い選択になるかもしれません。
リモートIDを趣味で制作したい方以外の、コスパ目的でリモートIDを自作するのはおすすめしません。
リモートIDの価格は確かに高いのですが、1から制作する手間を考えれば、自作するより既製品を買った方が安いと言う結論に至ります。
リモートIDの自作に関するツイート等を以下↓にまとめました!ぜひ参考にどうぞ。
このNTTデータが運営するテスト環境を使って開発を実施するのですが、国アプリ経由でOpenConnectID規格の情報をハードに書く、もしくは自作アプリで書くように作っていきます。(書き込みアプリすら自作する場合はIP固定のサーバが別途必要でその情報も別紙4に記載)
— まっく@まるちぷろとこる (@t_mac116) September 3, 2022
OpenDroneIDで謳うハードで仕掛け作り、国アプリ経由で特定フォーマットでカキコできてLED光らせられれば基本OKっす。BT5のハードだけでなく、WifiBeacon/WifiNANなどで同じように作れれば汎用性アップします。またArduPilotとかではMAVLink経由で発報できるようも。https://t.co/GJRtieWmmn
— まっく@まるちぷろとこる (@t_mac116) September 3, 2022
最初に【別紙4】提出をぜひー。[email protected] 宛にPDFで投げるっす。ワイは開発期間を2023年3月末設定にしました。それとICAOコードを取れるようでしたら自作ユーザ向けに番号10個で100円とか、サブスク登録で製造番号発行代行のような商売もできるかもっすーw pic.twitter.com/Jmw5T7J62t
— まっく@まるちぷろとこる (@t_mac116) September 4, 2022
メッセージに「6月から原則的にリモートIDが義務。でも登録はできます」ってあったので、リモートIDのデバイス情報を登録する法的義務はあるのかね?法規もざっと読んでみたけど、機体認証書を機体に示さないといけないとはあるけど、それ以上の記述がないのでリモートIDの登録義務はない気がする。
— Yoi🇺🇸野郎 (@yoi_hibino) September 3, 2022
やっぱ、登録と運用は別なんだと思う。登録を受けたドローンは国土交通省令で定める識別方法を施さないといけないということなので。でも・・・ pic.twitter.com/vjjlmJUkYL
— Yoi🇺🇸野郎 (@yoi_hibino) September 3, 2022
これがリモートID技術規格書の本体。この資料に従ってブツを作って航空局に申請すればいいらしい。https://t.co/o0eOqio4il
— Yoi🇺🇸野郎 (@yoi_hibino) September 3, 2022
また、この機体登録とDIPS承認申請は違います。人口密集地の飛行や目視外飛行などをする場合は別途マニュアル等を添えて提出必要です。航空法のルールでその範囲から外れる場合などは、今までのルール通り提出する必要はないです。
— まっく@まるちぷろとこる (@t_mac116) September 3, 2022
自作リモートIDの素
— ヒロ (@drone_hiro) September 15, 2022
買ったけど未開封だった
出来るようになったんかな pic.twitter.com/56iFYPB4sA
はい、MAVLinkが対応したのでArduPilotやそれ系はリモートID内包な流れが感じられますねん。
— まっく@まるちぷろとこる (@t_mac116) September 15, 2022
@nakamakoko SUNABAKOの自分で作ってみよう企画のお題にちょうどいいネタかもしれませんYOw 作りきれなくても市販されているリモートIDの価格は適正か判断できるまで調べるだけでも。
— Yoi🇺🇸野郎 (@yoi_hibino) September 3, 2022
さいごに
2022年6月20日からドローンにリモートIDを搭載することが義務化されました。
リモートIDの取り付けは義務なのですが、そのリモートIDの値段が高すぎると話題になっています。
外付けのリモートIDを43560円で購入するより、リモートIDが内蔵されているDJI Mini 2を買った方がお得感があるのでDJI Mini 2を購入するユーザーが急増しています。※DJI Mini 2は新品で5万円弱で買えます。
新しい制度が始まりリモートIDの搭載が義務化されたのですが、リモートIDのセキュリティ面に不安が残ります。
リモートIDがハッキングされた場合の対処法について全く言及されておらず、リモートIDから送信される位置情報の取り扱いについてもどうなっているのか分かりません。
ドローンの位置情報は操縦者本人の位置情報とリンクする可能性があるので、取得した情報の取扱いについて公式で明記して欲しいですよね..
6月20日から始まった新しい制度ですが、納得できない点や不安な要素も多々あります。実際のユーザーからの意見を元に改善してより良い制度になって欲しいですね。
ではでは!